東京国際映画祭、海外ゲスト多数迎えて華やかに ヴェンダース監督「PERFECT DAYS」など219作品

映画祭

 第36回東京国際映画祭(2023年10月23日~11月1日)が、東京・日比谷をメーン会場に開催中だ。今年はコロナ禍による各種制限緩和を受け、海外から約2000人を超すゲストを招待。舞台挨拶や観客との質疑応答、トークイベントなどで盛り上がりを見せている。最終日までに国内外の計219作品が上映される。

 開催初日の10月23日に日比谷であったレッドカーペットイベントには、コンペティション部門の審査委員長でオープニング作品「PERFECT DAYS」のヴィム・ヴェンダース監督、同作でカンヌ国際映画祭主演男優賞を獲得した役所広司ら、国内外の監督や俳優ら205人が華やかに練り歩いた。

■チャン・イーモウ監督「光陰矢の如し。これからも良い作品を」

特別功労賞のチャン・イーモウ監督

 続いて行われたオープニング・セレモニーでは、特別功労賞を受賞した中国のチャン・イーモウ(張芸謀)監督があいさつ。36年前、第1回東京国際映画祭で主演男優賞を受賞した当時を振り返り「光陰矢の如し、本当に時間が立つのは早いものです。あっという間に36年間が過ぎました。私は再び東京に戻って来て、新しいスタートとして仕事をしたいと思っています。これからも一生懸命頑張って、良い作品を携えてまたお会いしたいです」と語った。

■ヴェンダース監督「夢を見て目が覚めたらこの場に」

 また、ヴェンダース監督は「少し前に私は夢を見ました。日本で映画を撮りたい夢でした。カンヌ国際映画祭に出たい夢も見ました。その作品で最優秀男優賞を取りたい夢も見ました。東京国際映画際でオープニングを飾りたい夢、日本で最初の皆様に見てもらいたい夢を見ました。今、目を覚ましたらこの場にいました」と話した。

■役所広司「どきどきする映画を楽しんで」

 さらに、ヴェンダース監督の「PERFECT DAYS」で主演した役所広司があいさつ。「白紙の状態で見てもらうのが映画は、本当に驚きがあって良いなと思います。『PERFECT DAYS』にも命のある人間たちとたくさんの樹木と東京の風景があって、それに命が宿っていて生きていくものをヴェンダース監督の温かい眼差しで、人々や植物や東京の風景をカメラに収めているドキュメンタリーみたいな作品。次、何が起こるか分からない。何か起こるんじゃないかというどきどきする映画を楽しんでもらいたい」と語った。

(文・阿部陽子 写真・岩渕弘美)

第36回東京国際映画祭
開催期間:2023 年 10 月 23 日(月)~11 月 1 日(水)
会場:日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区 公式サイト:www.tiff-jp.net

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