「劇場版 DEEMO サクラノオト あなたの奏でた音が、今も響く」舞台あいさつ

日本

人気アプリゲームのアニメ化「映像と音楽を楽しんで」

 2月25日公開のアニメ映画「劇場版 DEEMO サクラノオト あなたの奏でた音が、今も響く」の完成披露試写会がこのほど東京都内で行われ、声を演じた竹達彩奈、丹生明里(日向坂46)、松下洸平らと藤咲淳一総監督、松下周平監督が舞台挨拶した。

 世界で2800万ダウンロードを超えた人気音楽アプリゲーム「DEEMO」の劇場アニメ化。ピアノを弾く謎の生き物「Deemo」が住む不思議な城に、記憶を失くした少女アリスが現れる。Deemoはピアノの音色で木を成長させ、アリスが元いた世界へ戻そうと試みる。脚本も手掛けた藤咲監督は「テーマは謎と音楽。アリスとDEEMOが何者かという謎を面白くするために音楽の力を借りた」と話した。

 ゲームシリーズからアリスの声を担当している竹達は「ゲームはアリスしか話さないので、独りぼっちの世界観が強かった。アニメでは新しいキャラクターに命が吹き込まれ、にぎやかになった。そのおかげでアリスが年相応のかわいい子供になり、新鮮な気持ちで演じられた」と語った。

 また、今回が長編アニメーションの声優初挑戦となった丹生と松下。丹生は「ずっと憧れだったのでうれしかった。エンドロールで自分の名前が出た時はウルっとした。映画館の中から自分の声が聞こえると思ったら感極まった」。松下も「絵の中のハンスに合わせるには、ありのままの自分の声では物足りない。声を当てながら強弱や言い方を監督と相談して何パターンも取った。貴重な体験だった」と振り返った。

 猫のぬいぐるみ・ミライ役に苦戦をしたという濱田岳。「ぬいぐるみにどんな感情や苦労があるのか。動きも表現するなら勝算があったかもしれない。声ひとつで表現する声優の仕事は本当に奥が深い」としみじみ。イッセー尾形は「声優はどんなに動いても見てもらえない。一人ブースの中でやみくもに動きながら録音した。こんなに感情移入したことはない。24時間、くるみ割り人形と向き合った」と話した。

 音楽について竹達は「木が成長する段階で素敵な映像と音楽が流れるので、ぜひチェックして」とアピール。自身も音楽活動をしている松下は「ピアノの音色から思い出される景色や人が大事。僕自身も懐かしい出来事を思い出しながら、その頃弾いていた曲を弾くと一瞬でタイムスリップできる、音楽ってそういう存在。この作品も音楽と記憶が絶妙にリンクしている」と語った。

 アニメーションを担当した松下監督は「音楽が素敵なのでライブを見る気分で観てもらえたら」。最後に竹達が「劇場版になるなんて夢みたい。愛がぎゅっと詰まった作品なので、優しさに包まれて素敵な時間を過ごして」と締めくくった。

(文・写真 岩渕弘美)

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