2020年07月15日

「私がモテてどうすんだ」少女漫画を原作に テンポ良く明るい学園コメディー

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 アニメ大好き、BL(ボーイズ・ラブ)大好き、妄想大好き。ヲタク道まっしぐらな花依(富田望生)は、大好きなアニメキャラが死んだショックで1週間も寝込み、目が覚めたら激ヤセして超絶美人(山口乃々華)になっていた。そんな花依を同じ学校のイケメンたちが好きになる──。

 第40回講談社漫画賞・少女部門を受賞作の「私がモテてどうすんだ」を映画化した作品。監督、脚本は「HiGH&LOW」シリーズの脚本を担当し、「DTC-湯けむり純情篇-from HiGH&LOW」(18)で監督デビューした平沼紀久。

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 高校を舞台に少女1人と男子4人が織りなす恋愛コメディー。学園恋愛漫画「花より男子」を思わせる設定だ。主人公・花依のキャラ設定がすごい。恋愛経験なしでアニメとBLが大好きな太った妄想少女。クラスに1人はいて、男子が気にもとめない存在だが、激ヤセして美人に変身したことで状況が一変する。

 ぶっ飛んだ設定を漫画なら簡単に表現できるが、実写では難しい。ハリウッド映画「ナッティ・プロフェッサー クランプ教授の場合」(96)では、痩せたエディ・マーフィーが特殊メイクで巨漢を演じた。「私がモテてどうすんだ」は富田と山口が二人一役。割り切ったキャスティングだ。

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 富田のコメディエンヌぶりに対して、美少女変身後の山口は演技と歌とダンスで魅了する。変身した花依に一目ぼれしてしまうイケメンも個性派がそろった。サブカル系の吉野北人、スポーツ系の神尾楓珠、チャラい系の伊藤あさひ、ツンデレ系の奥野壮。

 ポイントは花依の外見と内面のギャップだ。痩せてかわいくなったものの、中身はバリバリのヲタク少女。イケメンがイチャイチャするのを見て妄想を膨らませ、デートはアニメスポット巡り。油断するとまたすぐ太ってしまうが、イケメン4人は突き放すことなく、ごほうびをちらつかせ、美少女に戻そうと努力する。力を合わせる姿がほほえましい。美少女となった花依を舞台劇のヒロインにスカウトする演劇部員も加わり、花依のハート射止めるためしのぎを削る4人。恋愛ゲームに火花が散る。

 少女漫画が原作ならではのテンポよいドラマに笑いをちりばめ、バランスの良い演出でグイグイと観客の心をつかむ。歌とダンスも挿入されて気分も盛り上がる。新型コロナウイルスの感染拡大で、暗くなりがちな世相だが、そんな気分を忘れさせてくれる楽しい恋愛コメディーだ。

(文・藤枝正稔)

「私がモテてどうすんだ」(2020年、日本)

監督:平沼紀久
出演:吉野北人、神尾楓珠、山口乃々華、富田望生、伊藤あさひ、奥野壮

2020年7月10日(金)から公開中。作品の詳細は公式サイトまで。

https://movies.shochiku.co.jp/eiga-watamote/

作品写真:(C)2020「私がモテてどうすんだ」製作委員会 (C)ぢゅん子/講談
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2020年05月24日

ゆうばり国際ファンタスティック映画祭、9月以降にオンライン開催

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 北海道夕張市で行われるゆうばり国際ファンタスティック映画祭の事務局は22日、今年の映画祭を9月以降にオンライン形式で開催すると発表した。日程は改めて調整するとしている。新型コロナウイルス感染症拡大の懸念が残るため、観客を集めた上映を断念した。

 実行委員会は「全国・海外から約1万人が来場する。来場者や運営スタッフ、市民ボランティア、学生ボランティア、そして映画関係者に感染するリスクを避け、健康と安全を最優先に考慮した」としている。

 コンペティション部門もオンライン上映とし、応募者には上映方式や審査上映について6月末ごろに案内する予定。

 ゆうばり映画祭は1990年に始まって以来「雪の中の映画祭」として親しまれてきたが、スキー客誘致との兼ね合いから近年は上映会場や宿泊施設の確保が困難になっていた。昨年3月の映画祭で、30回目を迎える2020年から夏季開催に変更することを発表。当初は8月28日から行うとしていたが、準備時間を考慮し、さらに遅らせる。

(文・芳賀恵)

写真:2019年映画祭のフォトセッション(C)ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2019
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2020年02月18日

「RED」夏帆と妻夫木聡、大人向けの恋愛映画 島本理生原作

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 誰もがうらやむ夫、かわいい娘。何不自由ない生活を過ごしていたはずの塔子(夏帆)は、10年ぶりにかつて愛した鞍田(妻夫木聡)に再会する。ずっと行き場のなかった塔子の気持ちを、鞍田は少しずつほどいていく──。直木賞作家・島本理生による同名小説の映画化。監督は「幼な子われらに生まれ」(17)の三島有紀子。

 一流商社に勤める夫・真(間宮祥太朗)と結婚し、義父母と長女と一緒に郊外のおしゃれな一軒家で暮らす主婦。人もうらやむ暮らしぶりだが、塔子はそんな暮らしに窮屈さを感じていた。そこへかつて不倫関係だった鞍田が現れ、物語が急展開する。

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 塔子の目を通して、男の嫌な面や理想が描かれる。3人の男が登場する。一人は夫の真。エリートで非常にプライドが高く、理想を追いすぎて自己中心的。妻は性処理の道具で、娘の母親に過ぎず、恋愛対象として見ない。女性から見て嫌な男の代表として描かれる。間宮祥太朗が「殺さない彼と死なない彼女」(19)のニヒルな主人公から一転、思いやりが欠如した自己中心的な男を演じる。

 正反対なのが鞍田だ。10年前、鞍田の設計事務所でバイトしていた学生の塔子は、妻のいる鞍田と不倫していた。10年ぶりに再会した鞍田の登場シーンはミステリアス。ブライアン・デ・パルマ監督「殺しのドレス」(80)の美術館のシーンを彷彿とさせる。鞍田は塔子を女性として受け入れ、ブランクを埋めるよう二人は激しく愛し合う。妻夫木が寡黙さと情熱を合わせ持つ男性を体現した。

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 二人の間で揺れる塔子の前に、もう一人の男が現れる。鞍田の勤務先で働き始めた塔子に言い寄る遊び人風情の同僚、小鷹(柄本佑)だ。自由のない塔子の心を開くムードメーカー。柄本が珍しく二枚目半の遊び人キャラを好演する。

 恋愛に対する男女の温度差を濃密に描いている。夏帆は内面演技と体当たりの濡れ場をこなし、女優としてターニングポイントになる作品だろう。演出も実にたくみだ。耐え続けた塔子の心の沸点を直接描くのではなく、トラックの積載量オーバーを表す赤い旗を暗喩に使った。酸いも甘いも噛み分けた大人に向けた恋愛映画だ。

(文・藤枝正稔)

「Red」(2020年、日本)

監督:三島有紀子
出演:夏帆、妻夫木聡、柄本佑、間宮祥太朗

2020年2月21日(金)、全国公開。作品の詳細は公式サイトまで。

https://redmovie.jp/

作品写真:(C)2020「Red」製作委員会
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2020年02月15日

「嘘八百 京町ロワイヤル」中井貴一、佐々木蔵之介が丁々発止 広末涼子「プレッシャー感じた」

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 映画「嘘八百 京町ロワイヤル」の初日舞台挨拶が1月31日東京六本木で行われ、中井貴一、佐々木蔵之介、広末涼子らキャストが登壇した。

 幻のお宝をめぐり、中井貴一と佐々木蔵之介扮する古物商と陶芸家がだまし合いの大騒動を繰り広げるコメディのシリーズ第2作。

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 主演の中井は「去年の今ごろ撮影して、1年間寝かせてきた子を世に放つ感じ。ここからお客様に育てていただく」とあいさつ。佐々木は晴れ晴れとした笑顔で「初日はこんなにドキドキするのかと思っている。まさかの続編、2本目なんて100にひとつ。地元・京都で(撮影)なんて、こんなに幸せなことはない」と喜びをにじませた。

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 今回マドンナ役の広末涼子は「ハリウッドみたいに宇宙を相手にしたり、AI(人工知能)を相手にした大作ではないけれど、私はこれこそ、日本の喜劇、日本のエンターテインメントなのかな、と幸せな気持ちになった」と話した。
 口の立つ古物商、則夫を演じた中井は「僕が口、佐々木さんが作陶。役割分担ができていた。セリフが多いのはやむを得ない。多さをあまり感じさせないよう芝居に専念した。良い脳トレになった」と話すと、陶芸家を演じた佐々木は「口八丁、手八丁の手の方。陶芸家に見えなきゃいけない。嘘八百というタイトルだが、絶対うそはだめ。蹴ろくろを回した翌日は筋肉痛で大変だった」と苦労を語った。

 また、広末は「本読みでも中井さん、佐々木さんはテンポもよく、スピーディーな言い回しが圧巻。初日現場に行って、テストしてすぐ本番。練習したり、悩んだりする暇がないので、毎日舞台に立っているようだった。久しぶりに朝3時に起きて、ひとりで練習して、自分を温めてから現場に入った。おふたりがNGを全く出さないので、プレッシャーで緊張した」と振り返った。

(文・写真 岩渕弘美)

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「嘘八百 京町ロワイヤル」(2020年、日本)

監督:武正晴
出演:中井貴一、佐々木蔵之介、広末涼子、友近、森川葵、山田裕貴、坂田利夫

2020年1月31日(金)、全国公開。作品の詳細は公式サイトまで。

https://gaga.ne.jp/uso800-2/

作品写真:(C)2020「嘘八百 京町ロワイヤル」製作委員会
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2020年01月31日

「Red」完成披露舞台あいさつ 夏帆「悩んで悩んで苦しんだ」難役 妻夫木聡に感謝

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 直木賞作家・島本理生の小説が原作の映画「Red」の完成披露試写会が2020年1月29日、東京・新宿で行われ、主演の夏帆、妻夫木聡、柄本佑、間宮祥太朗、三島有紀子監督が舞台あいさつした。

 夫と娘とともに幸せな生活を送る主婦の塔子(夏帆)が、10年ぶりにかつての恋人・秋彦(妻夫木)に再会し、快楽におぼれていく物語。三島監督は「塔子は本当に難しい役。誰ならできるかと考え、夏帆さんにと思った」と語った。

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 鮮やかな真っ赤なドレス姿で登場した夏帆は「監督が現場で戦う姿を見てきて、今回主演で呼んでもらえた。監督の覚悟を感じ、生半可な気持ちではできないと思い、覚悟を決めて挑んだ」と話した。

 初共演の夏帆の印象について、妻夫木は「嘘がない。役にどう接していいか、どうアプローチしていいか分からない気持ちを素直に吐露していた。顔にもすぐ出ちゃう。嘘がなくて好きだった。悩んで悩んで出したものが塔子自身で、初めて成立する。最後まで戦う姿は素晴らしかった」と絶賛した。

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 妻夫木の言葉に「すみません」と恐縮しきりの夏帆。「悩んでいること全て妻夫木さんにぶつけてみようと思った。見栄を張るより、自分をすべて見せて、思いをすべてぶつけた方が、距離を縮められるかなと。妻夫木さんはすべて受け止めて、芝居で返してくれる安心感があった」と感謝の言葉を述べた。

 また、夏帆は「1年前の撮影を振り返ると、この日を迎えられるなんて、と思うくらい悩んで悩んで苦しんだ。振り返るとそれも幸せな時間だった。1人の女性として生きる中で、何を選び取れば、より自分に素直になれるか、考えながら演じた。見終わった後、いろいろな人と語りたくなる映画になっていると思う」と話していた。

(文・写真 岩渕弘美)

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「Red」(2020年、日本)

監督:三島有紀子
出演:夏帆、妻夫木聡、柄本佑、間宮祥太朗

2020年2月21日(金)、全国公開。作品の詳細は公式サイトまで。

https://redmovie.jp/

作品写真:(C)2020「Red」製作委員会

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