2020年05月24日

ゆうばり国際ファンタスティック映画祭、9月以降にオンライン開催

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 北海道夕張市で行われるゆうばり国際ファンタスティック映画祭の事務局は22日、今年の映画祭を9月以降にオンライン形式で開催すると発表した。日程は改めて調整するとしている。新型コロナウイルス感染症拡大の懸念が残るため、観客を集めた上映を断念した。

 実行委員会は「全国・海外から約1万人が来場する。来場者や運営スタッフ、市民ボランティア、学生ボランティア、そして映画関係者に感染するリスクを避け、健康と安全を最優先に考慮した」としている。

 コンペティション部門もオンライン上映とし、応募者には上映方式や審査上映について6月末ごろに案内する予定。

 ゆうばり映画祭は1990年に始まって以来「雪の中の映画祭」として親しまれてきたが、スキー客誘致との兼ね合いから近年は上映会場や宿泊施設の確保が困難になっていた。昨年3月の映画祭で、30回目を迎える2020年から夏季開催に変更することを発表。当初は8月28日から行うとしていたが、準備時間を考慮し、さらに遅らせる。

(文・芳賀恵)

写真:2019年映画祭のフォトセッション(C)ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2019
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2020年02月18日

「RED」夏帆と妻夫木聡、大人向けの恋愛映画 島本理生原作

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 誰もがうらやむ夫、かわいい娘。何不自由ない生活を過ごしていたはずの塔子(夏帆)は、10年ぶりにかつて愛した鞍田(妻夫木聡)に再会する。ずっと行き場のなかった塔子の気持ちを、鞍田は少しずつほどいていく──。直木賞作家・島本理生による同名小説の映画化。監督は「幼な子われらに生まれ」(17)の三島有紀子。

 一流商社に勤める夫・真(間宮祥太朗)と結婚し、義父母と長女と一緒に郊外のおしゃれな一軒家で暮らす主婦。人もうらやむ暮らしぶりだが、塔子はそんな暮らしに窮屈さを感じていた。そこへかつて不倫関係だった鞍田が現れ、物語が急展開する。

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 塔子の目を通して、男の嫌な面や理想が描かれる。3人の男が登場する。一人は夫の真。エリートで非常にプライドが高く、理想を追いすぎて自己中心的。妻は性処理の道具で、娘の母親に過ぎず、恋愛対象として見ない。女性から見て嫌な男の代表として描かれる。間宮祥太朗が「殺さない彼と死なない彼女」(19)のニヒルな主人公から一転、思いやりが欠如した自己中心的な男を演じる。

 正反対なのが鞍田だ。10年前、鞍田の設計事務所でバイトしていた学生の塔子は、妻のいる鞍田と不倫していた。10年ぶりに再会した鞍田の登場シーンはミステリアス。ブライアン・デ・パルマ監督「殺しのドレス」(80)の美術館のシーンを彷彿とさせる。鞍田は塔子を女性として受け入れ、ブランクを埋めるよう二人は激しく愛し合う。妻夫木が寡黙さと情熱を合わせ持つ男性を体現した。

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 二人の間で揺れる塔子の前に、もう一人の男が現れる。鞍田の勤務先で働き始めた塔子に言い寄る遊び人風情の同僚、小鷹(柄本佑)だ。自由のない塔子の心を開くムードメーカー。柄本が珍しく二枚目半の遊び人キャラを好演する。

 恋愛に対する男女の温度差を濃密に描いている。夏帆は内面演技と体当たりの濡れ場をこなし、女優としてターニングポイントになる作品だろう。演出も実にたくみだ。耐え続けた塔子の心の沸点を直接描くのではなく、トラックの積載量オーバーを表す赤い旗を暗喩に使った。酸いも甘いも噛み分けた大人に向けた恋愛映画だ。

(文・藤枝正稔)

「Red」(2020年、日本)

監督:三島有紀子
出演:夏帆、妻夫木聡、柄本佑、間宮祥太朗

2020年2月21日(金)、全国公開。作品の詳細は公式サイトまで。

https://redmovie.jp/

作品写真:(C)2020「Red」製作委員会
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2020年02月15日

「嘘八百 京町ロワイヤル」中井貴一、佐々木蔵之介が丁々発止 広末涼子「プレッシャー感じた」

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 映画「嘘八百 京町ロワイヤル」の初日舞台挨拶が1月31日東京六本木で行われ、中井貴一、佐々木蔵之介、広末涼子らキャストが登壇した。

 幻のお宝をめぐり、中井貴一と佐々木蔵之介扮する古物商と陶芸家がだまし合いの大騒動を繰り広げるコメディのシリーズ第2作。

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 主演の中井は「去年の今ごろ撮影して、1年間寝かせてきた子を世に放つ感じ。ここからお客様に育てていただく」とあいさつ。佐々木は晴れ晴れとした笑顔で「初日はこんなにドキドキするのかと思っている。まさかの続編、2本目なんて100にひとつ。地元・京都で(撮影)なんて、こんなに幸せなことはない」と喜びをにじませた。

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 今回マドンナ役の広末涼子は「ハリウッドみたいに宇宙を相手にしたり、AI(人工知能)を相手にした大作ではないけれど、私はこれこそ、日本の喜劇、日本のエンターテインメントなのかな、と幸せな気持ちになった」と話した。
 口の立つ古物商、則夫を演じた中井は「僕が口、佐々木さんが作陶。役割分担ができていた。セリフが多いのはやむを得ない。多さをあまり感じさせないよう芝居に専念した。良い脳トレになった」と話すと、陶芸家を演じた佐々木は「口八丁、手八丁の手の方。陶芸家に見えなきゃいけない。嘘八百というタイトルだが、絶対うそはだめ。蹴ろくろを回した翌日は筋肉痛で大変だった」と苦労を語った。

 また、広末は「本読みでも中井さん、佐々木さんはテンポもよく、スピーディーな言い回しが圧巻。初日現場に行って、テストしてすぐ本番。練習したり、悩んだりする暇がないので、毎日舞台に立っているようだった。久しぶりに朝3時に起きて、ひとりで練習して、自分を温めてから現場に入った。おふたりがNGを全く出さないので、プレッシャーで緊張した」と振り返った。

(文・写真 岩渕弘美)

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「嘘八百 京町ロワイヤル」(2020年、日本)

監督:武正晴
出演:中井貴一、佐々木蔵之介、広末涼子、友近、森川葵、山田裕貴、坂田利夫

2020年1月31日(金)、全国公開。作品の詳細は公式サイトまで。

https://gaga.ne.jp/uso800-2/

作品写真:(C)2020「嘘八百 京町ロワイヤル」製作委員会
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2020年01月31日

「Red」完成披露舞台あいさつ 夏帆「悩んで悩んで苦しんだ」難役 妻夫木聡に感謝

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 直木賞作家・島本理生の小説が原作の映画「Red」の完成披露試写会が2020年1月29日、東京・新宿で行われ、主演の夏帆、妻夫木聡、柄本佑、間宮祥太朗、三島有紀子監督が舞台あいさつした。

 夫と娘とともに幸せな生活を送る主婦の塔子(夏帆)が、10年ぶりにかつての恋人・秋彦(妻夫木)に再会し、快楽におぼれていく物語。三島監督は「塔子は本当に難しい役。誰ならできるかと考え、夏帆さんにと思った」と語った。

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 鮮やかな真っ赤なドレス姿で登場した夏帆は「監督が現場で戦う姿を見てきて、今回主演で呼んでもらえた。監督の覚悟を感じ、生半可な気持ちではできないと思い、覚悟を決めて挑んだ」と話した。

 初共演の夏帆の印象について、妻夫木は「嘘がない。役にどう接していいか、どうアプローチしていいか分からない気持ちを素直に吐露していた。顔にもすぐ出ちゃう。嘘がなくて好きだった。悩んで悩んで出したものが塔子自身で、初めて成立する。最後まで戦う姿は素晴らしかった」と絶賛した。

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 妻夫木の言葉に「すみません」と恐縮しきりの夏帆。「悩んでいること全て妻夫木さんにぶつけてみようと思った。見栄を張るより、自分をすべて見せて、思いをすべてぶつけた方が、距離を縮められるかなと。妻夫木さんはすべて受け止めて、芝居で返してくれる安心感があった」と感謝の言葉を述べた。

 また、夏帆は「1年前の撮影を振り返ると、この日を迎えられるなんて、と思うくらい悩んで悩んで苦しんだ。振り返るとそれも幸せな時間だった。1人の女性として生きる中で、何を選び取れば、より自分に素直になれるか、考えながら演じた。見終わった後、いろいろな人と語りたくなる映画になっていると思う」と話していた。

(文・写真 岩渕弘美)

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「Red」(2020年、日本)

監督:三島有紀子
出演:夏帆、妻夫木聡、柄本佑、間宮祥太朗

2020年2月21日(金)、全国公開。作品の詳細は公式サイトまで。

https://redmovie.jp/

作品写真:(C)2020「Red」製作委員会

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2020年01月21日

「シグナル100」自殺催眠に翻弄される高校生、阿鼻叫喚のデスゲーム

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 学園祭の準備で慌ただしい聖新学園高校3年C組の生徒たち。担任の教師・下部(中村獅童)に呼び出された樫村怜奈(橋本環奈)ら36人は、突然不気味な映像を見せられる。それは特定の行動を取ると自ら命を絶ってしまう“自殺催眠”の暗示だった──。

 宮月新原作、近藤しぐれ作画の同名コミックを、「さまよう小指」(14)、「春子超常現象研究所」(15)の竹葉リサが監督した。

 担任の下部がかけた“自殺催眠”。「スマホを使う」「泣く」「あくびをする」などのなにげない日常の行動に、催眠発動のシグナルが100あるという。シグナルの詳細は担任の下部だけが知っている。生徒たちは生きるために下部を問い詰めるが、彼は答えを封印するかのごとく教室の窓から飛び降り、自殺してしまう。

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 催眠を解く方法を失い、絶望状態に置かれた生徒たちは、下部が残したメッセージからシグナルを解こうと奮闘する。だが、次々と下部の罠にはまり命を落としていく。疑心暗鬼に駆られ、相手を出し抜こうとする生徒がいる一方、仲間のために犠牲となって死ぬ者もおり、校内は阿鼻叫喚の修羅場と化す。

 外部と連絡が取れず、学校から出られず、死に直面した生徒たちがパニックになる。無人島に隔離された中学生のサバイバル映画「バトル・ロワイアル」(00、深作欣二監督)を彷彿とさせ、竹葉監督も「影響を受けた」と明言している。「クラスの中で生徒1人だけが生き残る」設定や、15歳未満は鑑賞できない「R15」指定なことも共通する。文字で表しがたい壮絶な死に様が描かれる。

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 「1000年に1度の逸材」と期待される橋本が、血まみれの制服姿で生き残りゲームに挑んでいる。多くの生徒たちの中では存在感が抜きん出ており、物語の流れが想像できてしまうのが難点か。担任役の中村は、短い出演ながら独特の不気味さ。生徒役の俳優たちと格の違いを見せ付けた。

 「バトル・ロワイアル」から20年。遺伝子は「シグナル100」に受け継がれたようだ。担任が仕掛けたシグナルに生徒たちが翻弄されるように、観客も監督の巧みなトラップに惑わされるだろう。

(文・藤枝正稔)

「シグナル100」(2020年、日本)

監督:竹葉リサ
出演:橋本環奈、小関裕太、瀬戸利樹、甲斐翔真、中尾暢樹、福山翔大

2020年1月24日(金)、全国公開。作品の詳細は公式サイトまで。

https://www.signal100.jp/

作品写真:(C)2020「シグナル100」製作委員会

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