2016年05月13日

「追撃者」砂漠が舞台の“人間狩り” マイケル・ダグラス、凶気の富豪を悠々と

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 米南西部のモハーベ砂漠。町まで150キロ、気温50度を超える過酷な地で、トレッキング・ガイドを務めるベン(ジェレミー・アーバイン)のもとに、大富豪のマディック(マイケル・ダグラス)を案内する仕事が入る──。

 エドガー・アラン・ポー賞を受賞したロブ・ホワイトのスリラー小説を映画化。原作を気に入ったダグラスが製作、主演を務め、スティーブン・スピルバーグ監督作「戦火の馬」(11)のアーバインが共演。仏出身の監督ジャン=バティスト・レオネッティがメガホンを取った。

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 凶気の大富豪が砂漠で「人間狩り」に興じる。広大な砂漠を舞台にした閉鎖的な物語だ。マディックは6輪駆動の高級ベンツで砂漠に繰り出す。探鉱者を誤射して死なせてしまい、もみ消そうとするがベンにとがめられる。すると狂ったマディックはベンの服を脱がせ、灼熱の砂漠に放り出す。人間狩りのスタートだ。ベンは生き延びるため、あらゆる知恵をしぼる。

 話は非常にシンプルで、出演者も少ない。演技と映像あっての作品だ。広大な砂の上に絶妙な絵を作ったのは撮影監督のラッセル・カーペンター。「タイタニック」(97)、「チャリーズ・エンジェル」(00)などの大作を手がけたカーペンターが、視覚的な緊迫感を生み出した。

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 ダグラスがサディスティックな悪役を余裕たっぷりに演じている。獲物になったベンを追う時、手にするのはワイングラス。ベンを手のひらで、ワインを舌で転がしながら、残酷なゲームを楽しむ。アーバインも負けていない。若く俊敏な肉体と知恵を駆使し、執ような攻撃をかわしていく。演出は最後までぶれず、ひとひねり加えた幕引き。息をつく間もないスリラーだ。

(文・藤枝正稔)

「追撃者」(2014年、米国)

監督:ジャン=バティスト・レオネッティ
出演:マイケル・ダグラス、ジェレミー・アーバイン、ハンナ・マンガン・ローレンス、ロニー・コックス

2016年5月14日(土)、シネマート新宿ほかで全国順次公開。作品の詳細は公式サイトまで。

http://www.tsuigekisha.com/

作品写真:(C)2014 Furthur Films, Inc. All Rights Reserved

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posted by 映画の森 at 09:33 | Comment(0) | TrackBack(0) | 米国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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