2013年08月23日

「パニック・マーケット3D」 人食いザメが人間を襲う! 動物パニック王道作品

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 オーストラリアのリゾート地。ライフセーバーのジョシュ、婚約者のティナと兄のローリーは、海辺で楽しく過ごしていた。しかし、穏やかだった海に巨大人食いザメが出現。ローリーがジョシュの目の前で餌食となる。落ち込むジョシュとティナの関係には亀裂が入り、やがて別れることになる。

 1年後。ジョシュはスーパー店員となり、無気力に日々を過ごしていた。ある朝、ジョシュは買い物に来たティナと再会。直後に2人組強盗が押し入り、ティナを人質に取る。パニック状態の店内で、強盗とジョシュ、居合わせた警官トッドがにらみ合う中、突然大地震が発生。海岸沿いの町は津波に飲み込まれ、店では多くの客が命を落とし、生き残ったのはたった13人だった。そこへ海水と一緒に人食いザメが流れ込む──。

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 1970年代、人食いザメの恐怖を描いた「ジョーズ」(75)の世界的なヒットで、動物パニック映画ブームが到来した。続いて人食い熊の「グリズリー」(76)、シャチの「オルカ」(77)など、多くの亜流作品をが生まれた。やがてアナログ技術による動物パニック映画ブームは一旦終息するが、90年代にデジタル技術で復活。大蛇との戦いを描いた「アナコンダ」(97)、遺伝子操作で凶暴化したサメに襲われる「ディープブルー」(99)などが作られた。

 「パニック・マーケット3D」は、そんな動物パニック映画の王道作品。密室での人々の葛藤を描いた「ミスト」(07)にも通じる群像劇に、サメの恐怖と3Dによるアトラクション的要素を加味した。監督は豪映画界の気鋭のキンブル・レンドール、製作総指揮・脚本は「バイオハザード3」(07)のラッセル・マルケイだ。

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 スーパーの店内を舞台に、地下駐車場に閉じ込められたカップル、男性従業員の脱出劇が描かれる。海水で密閉された店には危険がいっぱい。人食いザメ、強盗犯、殺人鬼、天井からむき出しの高圧ケーブル、天井裏のカニの大群。かなり欲張りな設定で緊張感を高める。

 そこに元恋人同士のジョシュとティナ、万引きした娘と父の関係修復ドラマまで盛り込む。犬のユーモラスなガス抜き的な演出もはさみながら、緊張の糸を途切れさせない。他人を救うための自己犠牲、主人公の大活躍で迎える大団円。パニック映画のつぼを得た演出に、多くの観客が満足するだろう。

「パニック・マーケット3D」(オーストラリア・シンガポール、2012年)

(文・藤枝正稔)

監督:キンブル・レンドール
出演:ゼイビア・サミュエル、シャーニ・ビンソン、ジュリアン・マクマホン、フィービー・トンキン、マーティン・サックス

2013年8月24日、シネマート新宿ほかで公開。作品の詳細は公式サイトまで。

http://www.panicmarket.com/

作品写真:(C)2011 Bait Holdings Pty Limited, Screen Australia, Screen Queensland Pty Limited, Media Development Authority of Singapore, Blackmagic Design Films Pte Ltd.
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posted by 映画の森 at 07:33 | Comment(0) | TrackBack(0) | オーストラリア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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