2013年05月28日

「共謀者」 イム・チャンジョン×チェ・ダニエルに聞く 国境越えた臓器売買、緻密にリアルに 「撮影は厳しかった。監督のこだわりが結実」

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 臓器売買をめぐる誘拐殺人がテーマの韓国映画「共謀者」(6月1日公開)。韓国で社会問題化する犯罪の実態を、リアルな描写と緻密な構成で描くサスペンスだ。俳優のイム・チャンジョン、チェ・ダニエル、キム・ホンソン監督がこのほど来日し、主演2人がインタビューに応えた。

 舞台は中国と韓国を結ぶ国際フェリー。旅行中のサンホ(チェ・ダニエル)の妻が、突然船上で姿を消した。妻はヨンギュ(イム・チャンジョン)ら闇組織が誘拐。サンホが妻を探すうち、恐るべき臓器売買の実態が明らかになる──。練り上げられた脚本、過不足ない情景描写、綿密に計算された構成。終盤のどんでん返しも鮮やかな作品だ。

「共謀者」 イム・チャンジョン×チェ・ダニエル×キム・ホンソン監督.jpg

 見どころの一つが主演2人のイメージチェンジ。ラブコメドラマやバラエティー番組出演など、コミカルで明るいイメージが強かったイム・チャンジョン。今回は犯罪者になり切り、影のある見事な演技を見せている。「シリアスな役を避けていたわけではない。俳優は市民のために活動するのが仕事。明るい作品への出演依頼がもともと多く、出続けるうちイメージができた。今回は自分がかっこよく見えて満足」と笑顔を見せた。

 一方のチェ・ダニエルは、ドラマ「明日に向かってハイキック」(09)、映画「シラノ恋愛操作団」(10)など、軽妙で柔軟な演技を見せる若手の注目株。今回の出演は「監督から直筆の手紙をもらった」ことがきっかけだった。「作品準備の過程から起用したい理由まで、事細かに書かれていた。ここまで自分のことを考えてくれているなら、きっといい作品になるだろうと思った」そうだ。

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 舞台はフェリー上から中国へ。随所に挿入されるアクション、不慣れな中国でのロケ、寒さや時間的な制限。撮影は「とにかく大変だった」とチェ・ダニエル。初のサスペンス作品出演を「撮影の速さやテンポなどすべてが勉強になった。サスペンス作品は決まったルールで撮られる。アドリブもほとんど使わなかった」と振り返った。

 また、キム・ホンソン監督にとっては今回がデビュー作。イム・チャンジョンいわく「とにかく自分を追い込み、疲れさせ、すべてのことに執着する監督。3日3晩寝ずに撮影したこともあった」。チェ・ダニエルも「(撮影では)ストレスがたまって……自分が悪人になった気がした(笑)」。そんなこだわりもあってか、韓国最大級の映画賞・青龍賞(昨年12月)で、キム監督は新人監督賞を獲得した。

 今後は俳優として「真心を持って演じたい。真面目に生きることが、演技に溶け込むようになりたい」と意欲を見せるイム・チャンジョン。「俳優になる前は臆病で平凡だった」というチェ・ダニエル。「日々『こんな自分でも使い道がある、どこかに必要としてくれる人がいる』と感じる。人の手で作った見た目のいいビルより、大自然の方が強くて素晴らしいと思う。僕も自然に演じられる、自然な俳優になりたい」と話していた。

(文・写真 遠海安)

「共謀者」(2012年、韓国)

監督:キム・ホンソン
出演:イム・チャンジョン、チェ・ダニエル、オ・ダルス、チョ・ユニ、チョン・ジユン

2013年6月1日シネマート六本木、6月22日ブリリアショートショートシアター、7月シネマート心斎橋ほかで全国公開。作品の詳細は公式サイトまで。


http://kyoubousya-movie.com/

作品写真:(C)2012 TIMESTORY & CHE UM. All Rights Reserved
posted by 映画の森 at 17:12 | Comment(0) | TrackBack(0) | 韓国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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