2019年09月03日

「引っ越し大名!」星野源、6年ぶりの主演映画「ものすごく、ものすごくうれしい!」

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 星野源6年ぶりの主演映画「引っ越し大名!」がこのほど公開され、東京・丸の内で高橋一生、高畑充希、及川光博、浜田岳、犬童一心監督と舞台あいさつした。

 土橋章宏の時代小説「引っ越し大名三千里」を「のぼうの城」の犬童監督が映画化。江戸時代、書庫にこもってばかりの引きこもり侍・片桐春之介(星野)が、国替え(引っ越し)の総責任者「引っ越し奉行」に任命され、国の存亡をかけて難題に挑む姿を描く。

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 観客の歓声を受けて客席から登場した星野、高橋、高畑、及川、浜田。まず主演の星野が「ものすごく、ものすごくうれしい。久しぶりの主演作で、いろいろ(宣伝に)稼働させてもらって、初日を迎えられた。撮影が終わってから公開まで1年半くらいあいたので、すごく長く待って、待って、待って来た初日。皆さん本当にありがとうございます」と何度も喜びと感謝を口にした。

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 春之介の幼なじみで武芸の達人・鷹村源右衛門を演じた高橋は、激しいアクションにも挑戦した。「過酷でしたが、とても楽しい映画になっているので、作品を見ると救われる。キャストの仲が良くて、炎天下でも楽しく過ごせた」と振り返った。

 乗馬に挑戦した於蘭役・高畑は「馬のテンションがあがるとスピードも速くなる。怖くて顔が固まってしまったのが、いい具合に意志強く走る感じになり、安心しました」と話した。

 藩主・松平直矩を演じた及川は「王子から殿に転職しました」と会場の笑いを誘う。「台本を見た時に面白い役だと思った。気を付けたのは、殿の風格と男色家としての素顔のギャップ」と語った。

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 キャスティングについて犬童監督は「撮影中に印象に残っているのが(星野、高橋、浜田の)3人がいつも楽しそうに話していたこと。男同士何を話しているんだろうと思うくらい。とにかくいつも楽しそうに、3人でずーっとしゃべっている」と説明。配役は「適材適所。僕が子供の頃に見た時代劇の楽しさを再現できた」と自信をのぞかせた。監督が気になるほど仲の良い星野、高橋、浜田の3人は終始息の合ったトークを繰り広げ、会場は笑いの渦に包まれた。

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 最後に星野が「脚本を読んでぜひ出たいと思った日から、すごく長い時間がたって、やっとこの日を迎えられた。現場で楽しく話した思い出、苦労を共にした思い出が、映像の中で素晴らしい作品として昇華している。沢山の人に何度でも観てもらいたい。子供からおじいちゃん、おばあちゃんまで、どんな人でも楽しめる。現代の日本で観て楽しい活劇となっているので、ぜひ何度でも観に来てください」と締めくくった。

 さらに今日の会場の様子を自ら持ち込んだカメラで撮影するなど、何度も感謝と喜びを口にした星野。作品にかける思いが伝わる初日となった。

(文・写真 岩渕弘美)

「引っ越し大名!」(2019年、日本)

監督:犬童一心
出演:星野源、高橋一生、高畑充希、及川光博、浜田岳

2019年8月30日(金)、全国公開。作品の詳細は公式サイトまで。

http://hikkoshi-movie.jp/

作品写真:(c)2019「引っ越し大名!」製作委員会

posted by 映画の森 at 14:58 | Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「ラスト・ムービースター」バート・レイノルズ、最後の主演作 大スターの大らかさと輝き

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 かつて一世風靡した映画界のスーパースター、ヴィック・エドワーズ(バート・レイノルズ)のもとに、ある映画祭から功労賞授与式の招待状が届く。歴代受賞者がロバート・デ・ニーロやクリント・イーストウッドと聞き、しぶしぶ参加したものの、だましに近い名もない映画祭と知ると、エドワーズは憤慨する。だが、映画祭の場所は生まれ育った街ノックスビルに近く、過去の思い出がよみがえる──。

 2018年9月、82歳で世を去ったレイノルズ最後の主演作「ラスト・ムービースター」。一周忌にあたる9月6日に公開される。監督・脚本は「デトロイト・ロック・シティ」(99)、「LOOK」(07)のアダム・リフキン。

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 レイノルズは「脱出」(72)、「ロンゲスト・ヤード」(74)、「トランザム7000」(77)など、男臭さを売りにしたアクションスターだった。今回演じるエドワーズは、レイノルズにあてがきしたような役だ。かつてスーパースターだったが、引退後は映画オタクにしか知られておらず、愛犬と寂しい余生を過ごす男。

 そこへ「国際ナッシュビル映画祭」から功労賞を授与すると連絡がある。デ・ニーロやイーストウッドら、かつての仲間たちも受賞してきたと知り、旧友の元スターのソニー(チェビー・チェイス)に相談。「もらいに行ったほうがいい」と助言され、しぶしぶ授賞式に出席する。

 しかし、待っていたのは厳しい現実だった。エコノミー席でナッシュビルの空港に着くと、迎えに来たのはボロ車の若い女性運転手リル(アリエル・ウィンター)。タトゥーの入った不愛想な女で、運転中も彼氏と電話でけんか。まったく自己中心的な態度に抱いた嫌な予感は的中する。

 映画祭はまやかしイベントだった。小さなスクリーンにプロジェクター、ホームシアターに毛が生えたような会場。エドワーズが登場すると主催者やファンは大喜びするが、だまされた当人の怒りは収まらない。ホテルで安酒を飲み、転倒して額にけがを負う。翌朝、リルを呼び出して空港へ向かったが、道路標識に懐かしい「ノックスビル」の文字を見つけ、導かれるように生まれ故郷を目指す。

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 レイノルズの人生をなぞったような物語が秀逸だ。スタントマンとしてキャリアをスタートさせたエドワーズ。レイノルズがスタントマン役を演じた「グレート・スタントマン」(78)につながる。雑誌で披露したヌードが劇中に引用されるなど、本人の過去がそのまま使われている。

 代表作「脱出」と「トランザム7000」の映像で、当時のレイノルズとエドワーズがCG合成で共演。粋な演出も用意されている。内容はレイノルズにとって自虐的ともいえるが、大らかに受け入れ、自分色に染め上げてしまう大スター、レイノルズの最後の輝きを収めた。

(文・藤枝正稔)

「ラスト・ムービースター」(2017年、米国)

監督:アダム・リフキン
出演:バート・レイノルズ、アリエル・ウィンター、クラーク・デューク、エラー・コルトレーン、チェビー・チェイス

2019年9月6日(土)、シネマカリテほかで全国順次公開。作品の詳細は公式サイトまで。

https://lastmoviestar2019.net-broadway.com/

作品写真:(C)2018 DOG YEARS PRODUCTIONS, LLC

posted by 映画の森 at 10:50 | Comment(0) | 米国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする