2018年10月10日

「スカイライン 奪還」エイリアンと人間、地球をめぐってガチンコバトル

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 ロサンゼルスの刑事マーク(フランク・グリロ)は、電車で息子トレント(ジョニー・ウェストン)と帰宅する途中、奇妙な青い光が広がるのを見た。人々が巨大な未確認飛行物体に吸い込まれていたのだ。急停車した運転手オードリー(ボヤナ・ノヴァコヴィッチ)ら生存者を率い、マークは安全地帯を探す──。

 「スカイライン 奪還」は、「スカイライン 征服」(11)から7年後の世界を描く続編。前作を監督したストラウス兄弟は製作にまわり、前作で製作・脚本を担当したリアム・オドネルが初メガホンを取った。

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 「スカイライン 征服」は、突如現れた謎の生命体が地球を征服する3日間を、ロサンゼルスのマンションに集まった市民の視点で描いてスマッシュヒットした。一方、今回の「スカイライン 奪還」は、ロサンゼルスに再び謎の飛行体が現れ、青い光を放って人々の吸引を始め、吸引から逃れた人たちが、未確認生命体に戦いを挑む。

 前作はマンションという限定された場所で展開し、謎を多く残したラストシーンが賛否を呼んだ。今回は人々が吸引される設定を引き継ぎながら、ロスの街を移動し、最終的に舞台はラオスに飛躍する。

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 前作の反省からか、刻々と状況は変化する。ラオスに至る後半は、まるでSFバトルアクションだ。変貌のヒントはキャストで納得する。主人公のマークに「シビル・ウォー キャプテン・アメリカ」(16)で敵役を演じた肉体派フランク・グリロ。後半はインドネシアのアクション映画「ザ・レイド」シリーズのイコ・ウワイスとヤヤン・ルヒアンがクローズアップされる。ウワイスはスタント演出も担当し、エイリアンと人間が地球奪還をめぐってガチンコバトルする。

 前作の最後に登場した「ハイブリット型エイリアン」の話も掘り下げられる。マークとトレント父子の奇妙な親子愛が、物語の隠し味となった。

 前作でエイリアンにやられっぱなしだった人間たち。屈辱を晴らすがごとく、知恵と肉体を駆使した壮大なバトルを展開。エンドロールはSF作品では珍しく、NGシーンをつないだメイキング映像が流れる。貴重なのであわてて席を立たぬよう。

(文・藤枝正稔)

「スカイライン 奪還」(2017年、英・中・カナダ・インドネシア・シンガポール・米)

監督:リアム・オドネル
出演:フランク・グリロ、ボヤナ・ノバコビッチ、ジョニー・ウェストン、カラン・マルベイ、アントニオ・ファーガス

2018年10月13日(土)、 新宿バルト9ほかで全国公開。作品の詳細は公式サイトまで。

https://skyline-dakkan.jp/

作品写真:(C)2016 DON'T LOOK UP SINGAPORE, PTE. LTD

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2018年10月09日

「ブレイン・ゲーム」ホプキンス主演サイコスリラー 着眼点、映像美に注目

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 米連邦捜査局(FBI)特別捜査官のジョー(ジェフリー・ディーン・モーガン)と、若き相棒キャサリン(アビー・コーニッシュ)は連続殺人事件の捜査に行き詰まり、元同僚のジョン・クランシー博士(アンソニー・ホプキンス)に助けを求める。すでに引退した博士だったが、事件に特別な感情を抱き、容疑者チャールズ・アンブローズ(コリン・ファレル)を追跡する──。

 「羊たちの沈黙」(91)のアンソニー・ホプキンスが製作総指揮、主演を務めたサイコスリラーで、いわくつきの作品だ。脚本は当初、デビッド・フィンチャー監督の大ヒット作「セブン」(95)の続編として書かれた。しかし企画は暗礁に乗り上げ、15年に独立作品として作られたものの、米国の配給会社が倒産。曲折を経てやっと日本公開にこぎつけたという。監督はブラジル出身の新星アルフォンソ・ポヤート。原題「Solace」は「慰める、和らげる」を示す。

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 猟奇殺人事件を追う捜査官を描いた「セブン」をベースに、ホプキンス演じる博士が活躍する物語。「羊たちの沈黙」の“レクター博士”から毒気を抜き、心に傷を負わせた印象だ。ポイントは博士が超能力を持つこと。他人の物に触れると過去や未来が見える。さらに連続殺人犯が、博士以上の超能力を持ち、独自理論でターゲットを選び殺害している。

 面白いのは、超能力者同士の対決に、若い捜査官のキャサリンが懐疑的な目を向けていること。精神科医なのでスピリチュアルな力を信じないが、博士と捜査することで、お互いを理解、信頼していく。サイドストーリーとしてうまい隠し味となっている。

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 超能力をビジュアル化するため、一瞬のフラッシュバック映像、「ザ・リング」(98)の呪いのビデオのように意味深なイメージ画像が多用され、独特のテンポを生んでいる。猟奇的な描写、不意を衝くショック演出、カーアクションまで使い、犯人との頭脳戦をテンポよく描く。

 貫録のホプキンスに、モーガンとコーニッシュが好演。ファレルの不気味な演技が後半を支配する。最近サイコスリラーは出尽くした感があったが、着眼点の面白さとスタイリッシュな映像美が際立つ掘り出し物だ。

(文・藤枝正稔)

「ブレイン・ゲーム」(2015年、米国)

監督:アルフォンソ・ポヤート
出演:アンソニー・ホプキンス、コリン・ファレル、ジェフリー・ディーン・モーガン、アビー・コーニッシュ

2018年10月6日(土)、新宿武蔵野館ほかで全国順次公開。作品の詳細は公式サイトまで。

http://braingame.jp/

作品写真:(C)2014 SUPERSENSORY, LLC

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釜山国際映画祭 2018 ヒョンビン、チャン・ドンゴンら登場に歓声

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 韓国・釜山市で「第23回釜山国際映画祭 2018」が開かれている。4日に同市内の「映画の殿堂」で行われたオープニングセレモニーには多くの映画ファンが詰めかけ、レッドカーペットを歩くスターに歓声を上げた。

 開幕作「ビューティフルデイズ」の主演のイ・ナヨン、司会のキム・ナムギルとハン・ジミン、公開を控えた新作「猖獗(しょうけつ)」のヒョンビンとチャン・ドンゴンらがレッドカーペットを歩いて会場を盛り上げた。日本勢は東出昌大、井浦新、安田顕らが相次ぎ登場。にこやかに手を振って声援に応えた。

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坂本龍一、平和のメッセージに喝采
 セレモニーは数々の映画音楽を手掛ける坂本龍一のピアノ演奏で幕を開けた。会場を埋めた観客は「戦場のメリークリスマス」に大喝采。坂本は「天命の城」(17)で初めて韓国映画の音楽を担当し、今回の映画祭で「今年のアジア映画人賞」を受賞した。表彰式に続くスピーチでは「いま朝鮮半島に平和が訪れようとしていますが、同じアジア人としてうれしく思います。世界から暴力による支配がなくなることを祈っています」と平和のメッセージを送って会場を感動させた。

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 13日まで、79か国・地域の323本を上映する。日本映画は合作を含め20本が上映予定だ。

4年ぶり「正常化」への第一歩
 釜山映画祭は、表現の自由をめぐる映画祭と政権の対立で映画人のボイコットが3度にわたり続いていたが、今年はようやく華やかさが戻ってきた。

 2014年、ドキュメンタリー「ダイビング・ベル セウォル号の真実」の上映を阻止しようとした釜山市側と上映を強行した映画祭側の対立から混乱は始まった。行政からの圧力に国内外から批判の声が噴出し、韓国の映画団体の半分ほどが映画祭をボイコット。昨年5月、映画祭を育てたエグゼクティブ・プログラマーのキム・ジソク氏がカンヌ国際映画祭を訪問中に急死するなど、映画祭は求心力を失ったとも評された。

 しかし、革新の文在寅政権が誕生し、釜山市長も革新派に交代。映画祭正常化への期待が高まった。「ダイビング・ベル」問題の後に解任されたイ・ヨングァン執行委員長は、理事長となって映画祭に復帰。これを機に、何ものにもしばられない自由な表現の場としての釜山映画祭が復活するのか、国内外の映画人の注目が集まっている。

(文・芳賀恵、写真・岩渕弘美)

東出昌大.JPG 藤竜也.JPG 柳楽優弥 (2).JPG 
國村準.JPG スエ.JPG ナム・ジュヒョク.JPG
パク・ヘイル.JPG ハン・イェリ.JPG ユ・ヨンソク.JPG 
愛しのアイリーン(安田顕).JPG 左からソ・ヒョヌ、チャン・ドンユン、イ・ユジュン.JPG 
青木崇高 (2).JPG 田中俊介、 チェ・スヨン(少女時代).JPG 唐田えりか.jpg 



posted by 映画の森 at 09:31 | Comment(0) | 韓国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする