2017年11月29日

「探偵はBARにいる3」人気シリーズ第3作 大泉×松田コンビ、緩急つけてテンポよく

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 なじみのクラブでバカ騒ぎをする探偵(大泉洋)。相棒の高田(松田龍平)の後輩・原田(前原滉)から「恋人の麗子(前田敦子)を探してほしい」と依頼が舞い込む。軽い気持ちで引き受けた探偵は、麗子がモデル事務所を装った風俗店でバイトしていたと知る。探偵はオーナーを名乗る美女、峠マリ(北川景子)と偶然すれ違い、かすかに既視感を覚える──。

 「探偵はBARにいる3」は、札幌在住の推理小説家・東直己の「ススキノ探偵」シリーズが原作。2011年から映画化されてシリーズになった。大泉と松田のコンビで人気を博し、今回は初のオリジナル・ストーリー。監督は前2作の橋本一から吉田照幸にバトンタッチした。

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 行方不明になった麗子は、謎の殺人事件を目撃していた。探偵のもとに持ち込まれた麗子探しは、探偵と高田を窮地に陥れる入り口だった。モデル事務所のバックには極悪非道な北城仁也(リリー・フランキー)率いる北城グループ、北城の愛人の峠がいた。街の探偵には手に負えない強大な悪が敵に回る。

 シリーズ3作目の今回は、おなじみの舞台である札幌の歓楽街・ススキノを舞台に、ささいな依頼が大事件に発展する。探偵のモノローグを多用するハードボイルドの王道を受け継ぎ、脚本と演出に小技を利かせる。大泉と松田のかけあい、間合いが絶妙だ。ガチガチの推理ものと違い、コミカルな要素をふんだんに取り入れる。松田の父、優作が演じたドラマ「探偵物語」に通じる作風だ。

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 監督が代わってアクションが大々的に押し出された。これまでは危機一髪の探偵を、遅れて高田が助けに入り、無敵ぶりを痛快に披露してきた。今回は空手の師範代で鳴らす高田も太刀打ちできない強敵。アクションの見せ方も工夫され、前2作にない緩急ある動きが特徴だ。

 今回は探偵の過去がキーになる。探偵と峠をつなぐ線が、峠の切ない過去を浮かび上がらせる。クライマックスはエキストラ約2000人を動員。松重豊、田口トモロヲ、マギー、安藤玉恵ら常連キャストの息の合ったアンサンブル。初参加の北川景子の憂い。リリー・フランキーのサディスティックな演技。前2作を上回り、歯切れ良く仕上がった。

(文・藤枝正稔)

「探偵はBARにいる3」(2017年、日本)

監督:吉田照幸
出演:大泉洋、松田龍平、北川景子、前田敦子、鈴木砂羽

2017年12月1日(金)、全国公開。作品の詳細は公式サイトまで。

http://www.tantei-bar.com/

作品写真:(C)2017「探偵はBARにいる3」製作委員会
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posted by 映画の森 at 10:33 | Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする