2017年11月09日

「ザ・サークル」SNSの光と影 監視社会を予言するサスペンス エマ・ワトソン×トム・ハンクス

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 世界で30億人が利用する巨大SNS(交流サイト)「サークル」。運営主体の最先端企業に採用された新人社員メイ(エマ・ワトソン)は、ある事件をきっかけにカリスマ経営者・ベイリー(トム・ハンクス)の目に止まり、新サービスの実験モデルに抜擢される。

 ベイリーは「隠しごとは罪だ。すべてさらけ出せば、世界はもっと良くなる」という理想を掲げていた。メイはベイリーの指示で、自分の生活を24時間ネットに公開。瞬く間に1000万人を超えるフォロワーを獲得し、アイドル的存在になる──。

 デイブ・エガーズの同名原作小説を、エガーズ本人と「人生はローリングストーン」(15、未公開)のジェームズ・ポンソルト監督が共同で脚本化し、映像化したサスペンスだ。

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 ある個人をカメラで24時間監視し、公開する映画といえば、ジム・キャリー主演「トゥルーマン・ショー」(98)が有名だ。19年前の作品だけにテレビ放送など大掛かりな仕掛けだった。今回は球体の超小型カメラで撮影し、SNSでライブ配信する。現代らしいリアルな設定だ。

 社会を「透明化」する名目で、個人の生活を24時間ライブ配信する新サービス「シーチェンジ」。実験者になったメイは、トイレに行く時間を除く一挙一動を公開するが、やがて心は徐々にむしばまれていく。

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 「シーチェンジ」はその後、全人類を透明化する新サービス「ソウルサーチ」に発展。あらゆる場所に設置した監視カメラで、犯罪者の居所まで突き止めようとする。運営企業の「サークル」は暴走を始め、思わぬ悲劇を招いてしまう。「迷惑ユーチューバー」や過剰な「インスタ映え」が話題になる現実に合致した描写だろう。

 「ハリー・ポッター」シリーズのハーマイオニー、「美女と野獣」(17)のベルなど、ファンタジックなヒロインを演じてきたエマ・ワトソン。今回は24歳の女性会社員を等身大で好演する。すっかり貫禄のついたトム・ハンクスは、謎めいた経営者を器用に演じた。ジェームズ・キャメロン監督作品の常連俳優、ビル・パクストンの遺作にもなった。

(文・藤枝正稔)

「ザ・サークル」(2017年、米国)

監督:ジェームズ・ポンソルト
出演:エマ・ワトソン、トム・ハンクス、ジョン・ボヤーガ、カレン・ギラン、エラー・コルトレーン

2017年11月10日(金)、TOHOシネマズ 六本木ヒルズほかで全国公開。作品の詳細は公式サイトまで。

http://gaga.ne.jp/circle/

作品写真:(C)2017 IN Splitter, L.P. All Rights Reserved.
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posted by 映画の森 at 21:33 | Comment(0) | 米国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする